肌の悩み別スキンケア「一時的敏感肌」
季節の変わり目には、特に注意を!
湿度や温度などの急激な変化に肌がついていけずに、バリア機能が低下
肌は常に一定ではありません。季節の変わり目や体調、生活環境の変化により、肌のパランスがくずれ、一時的に敏感で不安定になってしまう、いわゆるゆらぎ肌になってしまうことが少なくありません。肌が敏感で不安定になると、いつもと同じケアをしているのに、肌全体がカサカサしたり、ときにはかゆみを伴うことも出てきてしまいます。これは、肌のバリア機能が弱まっているサイン!
そもそも肌のバリア機能は、わずか0.02mmの角質層が担っています。そしてその薄い角質層内では、水分を抱え込んだ細胞がレンガのように積み重なっており、細胞間脂質がそれぞれの細胞をしっかりとつなぎ止めていることで、外的刺激から肌を守っているのです。しかしこのバリア機能は、外的環境の急激な変化や乾燥、紫外線などにより、低下してしまいがちなため、素早く適切なお手入れをしないと、刺激を受けやすい肌となり、さらに肌が「あれる」→「ゆらぐ」という悪循環に陥ってしまいます。
特に春先は、ホコリやダニなどのアレルゲンが増えるため、身体の免疫力が落ちてしまい肌を敏感にしてしまいがちです。
肌が敏感に傾いたら、まずは、シンプルなライトケアを
また、肌が敏感に傾くのは、あっていない化粧品の使用や、間違ったお手入れで誘発されることも。どんな理由にせよ、肌が敏感に傾いたときは、まず低下したバリア機能をなるべく刺激しない、シンプルなお手入れが必要になってきます。
バリア機能の回復には、保湿がとても重要ポイントとなりますが、まずは、肌自体がお手入れを受け入れるだけの肌体力のある状態に回復させることが先決です。
そのためリッチなスペシャルケアは、ちょっとお休みして、敏感肌用の低刺激で消炎効果のあるスキンケア用品を使ってみましょう。もちろん肌の状態がいっこうに上向かない場合は、早めに皮膚科を受診するのが得策です。
肌体力が戻ってきてからも肌の刺激となるお手入れは控えて
シンプルなスキンケアで、肌の状態が鎮静化してきたらいつものお手入れに戻ってもOKですが、せっかく回復したバリア機能をまた低下させてしまわないように、いたわるお手入れ術を身につけましょう。
まずクレンジングは、お手入れの中でも最も肌へ負担がかかるため、肌になるべく刺激しないものを選ぶこと。たとえばいつもは落ちのいいオイルクレンジング在をセレクトしていたとしても、肌が敏感に傾いているときは、クリームタイプのクレンジング剤に変えるなど工夫しましょう。決してこすらず手早くやさしくメイクオフを。
洗顔は、肌をまず予洗いして濡らしたあと、必ず洗顔料をたっぷり泡立てて、泡でなでるようにやさしく。敏感に傾いているときは、泡をTゾーンのみにのせる程度で、あとは、その泡でさっとなでるぐらいの気持ちで十分です。すすぎのお湯は、34~36℃程度のぬるま湯で。この温度は、皮膚温度よりも少し低いので、もしお湯が温かいな、と感じたらすすぎの温度が高すぎるのかもしれません。皮脂を取りすぎてしまい、乾燥を呼び込み、バリア機能をさらに壊してしまうため注意してください。
洗顔後は、肌がいつも以上に乾燥しやすいため、時間をおかずに即、化粧水を。美容液、そして乳液(クリーム)は、手のひらであっためてから手のひらの中で広げ、こすらないように肌のうえからおさえ込むようにつけるのがおすすめです。
バリア機能を回復させるには肌の修復に必要な、良質な睡眠を!
良く「美肌は夜につくられる」といわれますが、これは肌の修復機能を考えるととても的を得ています。なんと睡眠中には、肌の修復に大きく影響している別名”若返りホルモン”と呼ばれる成長ホルモンが分泌されているのです。バリア機能が低下した肌の修復には、この内なる美容液、成長ホルモンの活躍が欠かせません。日々のスキンケアに合わせて質の高い睡眠を意識してとることで、肌のバリア機能アップに努めましょう。