2-4 乾燥肌(ドライスキン)
乾燥は、あらゆる肌トラブルのモト!
「乾く」→「荒れる」→「さらに乾く」。乾燥の悪循環スパイラルを、食い止めよう
皮脂量、水分量ともに少なく、日頃から肌がカサつきがちで、お手入れを怠るとすぐ乾燥が進行してしまうのが乾燥肌。皮脂腺が発達していないため、毛穴の開きは目立たないものの、乾燥による小ジワと同化して、キメは流れて見えがちです。また、角質層のバリア機能の低下により、乾燥だけでなく、刺激に弱い敏感肌に傾くことも少なくありません。
本来、健やかな角質層には、潤いの3大要素といわれる、「皮脂膜」「細胞間脂質」「NMF」がバランスよく存在し、角質層内の水分を16~20%にたもちます。しかし乾燥肌は、皮脂が少なく皮脂膜を十分に作ることができないうえ、細胞間脂質やNMFも順調に生成されないため、角質層内の水分量が10%以下のスカスカの角質層となっていることが多いのです。そのため、水分がどんどん蒸発し、紫外線や摩擦など、さまざまな刺激に対する抵抗力が落ち、さらに肌が乾燥してしまうという悪循環を呼び込んでしまいます。
まず、大切なのは保湿。特に、皮脂腺の少ない部位は、念入りに
「肌が乾燥することで、肌あれをひきおこし、洗顔時にこするからさらに乾燥してしまう・・・」という、乾燥肌が陥りがちな「悪循環」を断ち切るには、健やかな角質層を育むことがとても重要です。まず、乾燥肌は、皮脂分泌が少ないため、角質層のバリア機能形成に必要な潤いが決定的に足りていません。そのため、うるおいを保持するための成分をしっかり肌へ送り込んであげることが大切です。中でも特に乾燥しやすい皮脂腺の少ない部位(目のまわり、ほおの上部、口もと)は、保湿アイテムを重ね塗りするなどして、入念なケアを。また、洗顔・入浴後の肌は、うるおいのもととなる、角質層の保湿因子が流れ出していることが多いため、できるだけ早めにうるおいを与えましょう。さらに見落としがちですが、洗顔時のお湯の温度(34~36℃程度の体温より低いぐらいのぬるま湯が適当)も乾燥原因となるため、注意が必要です。
乾燥を増長させる、ストレスや睡眠不足などにも気を付けて!
保湿とともに、重要なのが、UVケア。UVケアで乾燥対策?と思うかもしれませんが、実は紫外線は、角質層を刺激して乾燥を呼び込む原因!つまり、紫外線予防は、シミ、シワ対策としてだけでなく、乾燥を呼び込まないためにも重要なのです。
さらに乾燥肌卒業をめざすなら、スキンケアによるお手入れだけでなく、乾燥させない生活習慣を身につけることにも目を向けてみましょう。まずは食生活。「肌は内臓をうつす鏡」とも言われます。バランスのとれた食生活により、肌にうれしい栄養を内側からしっかり送り込むことも大切なポイントなのです。また、睡眠不足や疲労や冷え、そしてストレスなど、ターンオーバーのリズムを乱し、肌のうるおいバランスを崩す原因になる習慣は、できるだけ避けるように心がけましょう。